▼ 念願だった東日本大震災の震災遺構や福島原発、足を伸ばして同じ地震の被害を受けた柏崎刈羽原発を訪ねてきた。順不同だが、旅で思ったことを書く。
▼ 福島第一、第二原発の元広報センターは「廃炉資料館」というものになっていた。ちょっとショック。平日にも関わらず結構多くの方が来館しており、興味があるのだなあと感じた。といっても、地元の人が圧倒的に多いのと、それら地元の人の中にスーツを来た違和感ある人々がいて、係員がつきっきりになっているところをみたら、自治体職員や政治家やそういう人らしい。個人で見に来ている自分には会釈もしてくれず、ちょっと寂しい感じ。
▼ 施設は素晴らしい。これは見に行く価値がある。地震発生の12:46から何がどうなって、どういうことが起こったからどうなったのか、それがすべて可視化されている。しかも、他に人はいるとはいえ、そもそもこういう施設は来館者は少ない。可視化されたビデオなどは見放題だ。無料だし、週末連休にお出かけすることを薦める。
▼ ベストの展示物は上記で述べた地震発生以降の時系列での発生事象の振り返りビデオ。そして以外だったのが汚染水の展示。
▼ 汚染水を海に放出すればいいと前環境大臣が発言して、新大臣の小泉進次郎がそれを批判した。でも、ここの展示を冷静に読めば、前環境大臣の言うことのほうが正しいとわかる(展示物にはそうは書いてませんがね)。そもそも、汚染水に含まれるセシウムとトリチウムはどう除去されているのか、この2つの物質はどう違うのか、汚染水と呼ばれる容器に入れられているものの放射線量はどれくらいなのか、どのくらいで無害になるのか、そもそも自然界にはどれだけの放射線がこれらから出ているのか。答えられない私にとっては勉強になった。
▼ 結論をいえば、毎日汚染水は濾過をして殆どの放射物質は取り除かれて容器に置かれている。さぁ、これを飲んだら私達は健康被害になるでしょうか、ならないでしょうか。答えは廃炉資料館にいかずとも、ネット検索すれば出てきます。調べましょう。結論としては処理済みの水は海に出すのが正しい方法。だって、イギリスも韓国も多くの国がそうしているし。でも、メディアでそんな報道は見たことなかったぞ。見たことがあるのは社会運動家を漁師が顔を真っ赤にして起こっている場面だけ。なんか怪しい。
▼ 日本の悪い癖。きちんと調べずにメディアのいうことを鵜呑みにすること。でも、まずは現地に行ってみましょうよ、ネットで調べてみましょうよ、識者に聞いてみましょうよ。結論はここでいうつもりはないけど、必ず結論はすぐそこに明快に示されてます。それを読まない、聞かない、調べないのは民主主義の社会における人間として怠慢です。