「至高にして謎多き女神の社」
伊勢神宮にお参りしました。
ご存知の通り伊勢神宮は天照大御神をお祀りする至高の神社です。通常神社に付き物のおみくじも「伊勢神宮に来れた事が大吉」として置いていないし外宮、内宮の本宮については聖域が穢れるとしてお賽銭も受け付けていません。
そして伊勢神宮は謎多き神社でもあります。
そもそも成立時期について古事記と日本書紀で随分と謎多き記述となっています。
古事記においては天照大神が邇邇芸命(ニニギノミコト)を始めとする天孫降臨の一行に三種の神器、特に鏡を渡し「この鏡は私そのものなのでしっかり祀りなさい」と申し渡し、そのページの中で一行が伊勢神宮の内宮、外宮の主人公であることまで記述してるのにも関わらずその後の古事記には一向に伊勢神宮を建てた記述がありません。一方後年記述された日本書紀ではさすがにこれではまずいと思ったのか天孫降臨の道案内猿田彦が案内後伊勢に行き、そこに一行のメンバー、アメノウズメが同行するエピソードをさらりと付け足し、ずっと鏡は宮廷にあったっぽく記述したうえで遥かに下って第10代崇神天皇及び第11代垂仁天皇の御代に伊勢神宮を建てたことになっています。また建立後明治天皇に至るまで女帝である持統天皇を除いてはどの天皇も拝観に行かなかったと言うのも不思議な話です。
また伊勢神宮と聞いて思い浮かぶ20年に一度、お宮を建て替える式年遷宮の理由も実ははっきりと分かっていません。本宮の床下には心御柱(しんのみはしら)という柱が建物とは独立して埋め込められており「口出すのも畏れ多い」として敬われているのですがこの意味も少なくとも一般的には意味は不明です。また本来外宮の神様は内宮の天照大御神に食事を供する役割なのですが何で食事番の外宮がほぼ内宮と同様の格式を持つ理由など少なくとも公式の案内を読む限りはわかっていません。
とは言うものの早朝に訪れた内宮は何とも言えないほど神々しくパワースポット感が満載でついつい巨木とか見ると触ってみたくなる。おかげさまで何かすごくパワー頂きました。
かくなる上は10年後にある次の式年遷宮まで元気を保ち是非また訪れたいと思った次第です。