▼ 間があきまして恐縮です。決算発表も終了し、企業は株主総会を待って、新年度に舵を取ろうとしているところ。今回は決算総括のさわりを。
▼ (1) 「喉もと過ぎれば熱さを忘れる」: あれだけ騒いだ消費税8%も一年過ぎれば昨年対比は正常化するため、ホッとしている経営者多し。ただ、のんびりされている方が多いことに懸念あり。よいのは東名阪+政令指定都市だけで、地方に行けば行くほど、低価格志向は変わらず。一方でコスト高は新卒採用難が加わり深刻度増している。
▼ (2)「嘘も100回言えば本当になる」: (1)を経営者のせいだけだとは言いづらい。マスコミは相変わらず良いことしか報道しない。情報操作されている…は言い過ぎかもしれないが、あながち嘘でもない。インフレと低金利の両立自体がおかしいはずなのに、それを指摘する識者はメディアに登場しない(できない?)。インフレで金利が上がったら借入過多企業は即死するし、低金利が続くのはデフレ再来ということなのだが。
▼ (3)「その日はくる」: 明確なのは2017年4月消費税10%は確定ということ。再度混乱発生は必至。そしてxデーは二年を切った。それまでに中途半端な施策は是正して、「不確定リスク」を極力排除するのがよろしいかと。
▼ (4)余談: どうも今の雰囲気は10年前のリーマンショック前夜に似ている気がしてなりません。「物言う株主」がもてはやされ、株や不動産の「資産高」と世界的な低金利政策で金余りのためマネーゲームに回帰する流れが。しかし、その帰結は何であったのかを今一度思い出すべき時期でしょう。「資金はいつでも調達できるという幻想に酔ってはならない」がリーマンショックの教訓です。同時期に流れていた消費者金融のCM、「よぉーく考えよう、お金が大事だよー」が真実だったのです。