▼ せっかく自由の身になったんだから、極論を書こうじゃないか。日本は米国を捨てて、中国に付け。中国に舵をとれ。株の世界で言うところの「人の裏行くところに道あり」、世間が反対することをすることでしか日本の再生の道はないんじゃないか?

▼ 毎週の親しい友人とのZOOM飲み会。東芝のエフィッシモキャピタルの要請に対抗して、英国アクティビストCVC出身の社長がCVCにホワイトナイトになってくれと申し入れて、数日でクビになった話題。一体、これどうなってんのよ、という話から日本産業論に。

▼ ダイエーやマイカルやヤオハンと言ったスーパーが苦しくなったときに、イオンが買収した。結果的にはカルフールもウォルマートもテスコも日本からは撤退し、残った外資系小売業は一人気を吐くコストコホールセールのみだ。しかし、現状の日本の電気エネルギーの最後の砦で或る原子力を担う日立、東芝、三菱の一角が崩れようとしているのに、どの製造業もどの銀行も手を貸さぬ。興味を示すのは金融資本の論理を振りかざす外資系ファンドだけだ。彼らの出口は決まっている、一旦非上場かしてからの再上場か、誰かへの売却か。

▼ しかし今の東芝にどんな売るものがあるのかと友人は問う。電気洗濯機、電気炊飯器、電気掃除機から始まる家電部門に今は往年の姿はなく、トンネル効果を初めて実用したフラッシュメモリ(今風に言うならばSSDか)もキオクシアの傘下に入れて風前の灯火だ。あるのは原子力、一部の重電、それだけ。こんな企業を非上場かしてリストラしてバリューアップして再上場なんてあり得ない。あるのはどこかへの売却だろう。とすれば、原子力に目をつけて売ってしまおうか、中国か、イランか、インドか、いっそアフリカの某国か。

▼ 本来は日本の産業界が救うべきだよなあと友人は言う。僕も同意だ。経団連だのなんだの、偉そうな顔をしてふんぞり返って、ろくに利益も出ず、SDGsの天保銭を襟にはってえばっているならば、東芝の一つも買収して助けてやれよ、と。日立は実際に売却して、買収してを繰り返して今も生き延びているじゃあないか。

▼ それを産業界も国もできないならば、いっそ中国に舵をとれ、それが本稿の暴論である(暴論であることはわかっている)。数週間前、トヨタが燃料電池車の開発を中国でやると発表した。椅子から転げ落ちそうになった。やっとCO2排出問題で石化燃料が追い詰められた日本に残った唯一の希望が水素による燃料電池車だったのに、それを中国でやるって?。そうしたら一昨日は佐川急便が電池自動車を中国から買うと。で、昨日はホンダが中国で自動運転の行動実証実験をやると。でも、嘆くのは早い。これらの背景は簡単な話で、産業界の仲間も動かなければ、霞ヶ関の縦割り利権連中が新しいことをしようとしてもあれしちゃいけない、これもダメ、書類はつくってきたの?と自分のプレゼンスを出すために邪魔をするからだ。

▼ 米国だってどうなることやら。尖閣台湾有事のことをさかんに日本のメディアにリークするが、一方で日本は軍備のカネを出さないからけしからんと言う連中がまだまだいる。だったら、憲法改正して軍隊もたせろ、ヤイ。東芝と日立と三菱を合併させて、ついでにIHIもくっつけて武器を作らせろ。スバルも昔取った杵柄、参入してくるかもしれない。既にバッテリー式潜水艦では世界一の性能誇るんだから、いくらでもおもいやり予算はらってやらぁ。あ、その時はもう米軍駐留はいらないのか。

▼ 誰がどうみても習近平は友達がいそうもない。本当かどうか知らぬが中国軍部は習近平を無視して動こうという動きもあるそうだ。なるほどミャンマーだね。よく或る話だ。ならば、いっそのこと日本が中国に寄っていったらどうだね。あれだけの国民をこれから一人っ子政策の反動で日本以上に高齢化する国だもの、本当は今後が不安で不安で仕方ないだろう。米国はさも日本、東アジアのことを想ってくれているようなことをいうけど、韓国と日本の分断のために竹島問題を放置し、中国と日本の分断のために尖閣諸島を置いている。いっそ、日本、中国、韓国、台湾で手を組んだらどうだね。東南アジアもいれてさぁ。新幹線は日本の技術を格安でしいてやりゃいいじゃないの。

▼ 新疆ウイグル自治区をジェノサイド認定したそうだ、米国は。じゃあ、ヒロシマ、ナガサキはジョノサイドではなかったというのかね。ベトナムは、アフガニスタンは、イラクは?。都合の良い耳障りの良い言葉に気をつけようじゃないか。ESG、SDGs、ダイバーシティ、女性活躍社会、人生100年世代、などなど。全部、物事が上手くいかなくなったときにこういう美辞麗句を並べるんだよ。そして儲かるのはESGファンドなる金融資本の化け物を作り、「私達がESGと認めたところしか投資しません」、ふざけちゃいけない。君たちの存在がESGじゃないんだよ。

▼ このくらい思い切って逆方向から考え無いとこの思考停止状態は止まらないんじゃないか、そんな気分なのだ。

「中国へ舵を取れ」への4件のフィードバック

  1. 東芝の祖、田中久重の名言に「知識は失敗より学ぶ。事を成就するには、志があり、忍耐があり、勇気があり、失敗があり、その後に、成就があるのである」とありました。
    この言葉を忘れて数字の操作で事を成就しようとした時に東芝の命運は定まったのですね。

    1. ふと感じたのですが、どうも世の中のムードに操作されているような気が最近しています。
      「やってみはなれ」も「知識は失敗より学ぶ」も、実は若い世代の起業家たちの考え方に非常に近い。
      チャレンジしてみなければ、何も始まらない、そう考えている彼らは非常に頼もしくもある。
       
      それに引き換え、自分を含めたそれなりの世代は、やはり経験を積みすぎた故に既存の価値観を知らず知らず守っているとことがあります。それを壊すためにも、異なる意見や見方の人との交わりを持つことの重要性を感じます。

  2. 気持ち良い位の思いきった本音トークに脱帽しています。極論も正論。そこかしこに日本の未来への愛と世界で生きる日本への提言のように感じました。ありがとうございます。
    是非、この勇気ある提言を日本も日本の企業も最大限、役に立てて頂きたいです。感謝。

    1. 風待食堂の中か、他のところで書いたかもしれませんが、「1000年前から尖閣諸島と台湾は日本のものだったのか?」という問いかけに返答できなかった自分がいます。
      歴史は常に勝者によって書き換えられますし、実際、太平洋戦争で米国が日本に行った非戦闘民の焼き払い(東京、大阪などの大空襲)、原子力爆弾の二度の投下はジェノサイドそのものだと私は考えます。
      一方で、中国や東南アジア各国、インドパキスタン地域にしてみると、欧米列強が来て薬物(アヘン)で人間を壊し、国家を壊し、反逆するものを殺し続けたジェノサイドをしているわけです。日本が唯一違ったのは、帝国主義を展開する時期が遅かった、その一点だけ。
       
      それでいて、世の中はESGでSDGSでダイバーシティでよくなるんだ~っと脳天気なことを言っているのは、そうじゃない世界だからこそ叫んでいるように思えてなりません。ある意味で欧米列挙区の第二の帝国主義化。中国やロシアを非難してられません。
       
      当知見ラボの竹垣研究員は、中国歴史にも詳しいので、是非、今度解説をお願いしたいところです。

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