ジブリファンなら観たほうが良いですよ。
毎週金曜のオンライン飲み会、今週のお題は映画と言うことで史上最も赤字を出した映画として紹介した、2019年公開の「移動都市/モータル・エンジン」。
「世界を60分で崩壊させた戦争から数百年、人々は荒廃した土地に資源を求め都市を移動させながら争っていた」
と世界観は一見面白そうであり、あの超大作「指輪物語」のスタッフが再び集い110億円の制作費をかけたのだが、興行収入が制作費に届かない上、巨額の宣伝費を掛けたため残っだ赤字が約180億円。
実は私も紹介していながら観てなかったのであるが、紹介してしまうとどうしてもその赤字っぷりが観たくなり、翌日amazonで視聴した。
観たところ。
面白かった。
戦争のあと生き残った人々は移動する城郭都市に住み互いに争っていると言う世界観。
喪われた文明を繋ぎ合わせて作った不思議な形の兵器や戦闘機。
辛い過去があり心と外見にも傷を持つ逞しいヒロイン。ヒロインに意味ありげに関わるロボット。
ヒロインを慕う人は良いが気は弱い飛行機乗り志望の少年。
ヒロインと少年を助ける女盗賊に率いられた気の良い空賊たち。
ここまで書けばお分かりかと思ううがまさしくこれはジブリやんけ。
「ナウシカ」や「ラピュタ」に「ゲド戦記」の世界観や、基本女性の方が強いキャラ設定などどこかで見たことある感満載なのである。
そうは言うもののストーリーは良く出来ており何よりもジブリ世界の再現力が半端なく凄い。
移動都市のゴシックな不格好さは圧倒的だし、ナウシカのコルベットを思わせる航空艦隊や空賊たちの搭乗する個性豊かな飛行機の造形美などはいつまでも見ていたいと思うほどである。
アメリカ公開時は「世界観についていけない」「人物描写が細かすぎる」と言うことで不評となり、あまりの不評ぶりに日本の配給会社は怖じ気付き最小限の公開に切り替えたそうである。
しかしこの程度の世界観は日本人にはジブリで慣れっこであるしヒロインの人物描写が細かいのは日本人には大好物である。
もし日本で大々的に公開されジブリから「監修」くらいのタイトルでも貰えれば大ヒットしたのではないかと悔やまれる。
現在はamazonはじめ主なサブスクなどで見ることが出来ます。
ジブリ好きな人は観たほうがよいですよ。